設立趣旨
2010年10月13日
「飛騨高山 町家再生・住替え支援センター」は、高山市に在住する30代、40代の地元企業経営者が中心になって、岐阜県高山市にて概ね築50年を超える、または近代伝統構法にて建築・改築された町家を再生し利活用することを核とした住替え・二地域支援を目的とし設立いたしました。
高山市には中心市街地を中心に現在350件を超える空家があるといわれております。
しかしながら、空き家に対する具体的な利活用の手法が乏しく、特に築50年を超える家屋については解体されることも少なくありません。
そうした家屋の多くは、飛騨高山の伝統的、歴史的街並みを形成する重要な建物であり、飛騨高山になくてはならない景観です。
ひとつひとつの家屋には所有者・居住者・使用者の思いや考えもあるかと存じますが、飛騨高山の街並みを形成する公的資源でもあり、行政と民間が一体となって飛騨高山のあるべき都市形成の姿をしっかり見出し、「飛騨高山らしい、本来あるべき中心市街地の在り方、再形成の姿」を描き、しっかりとコーディネートしていくことが肝要であり、その役割を担っていく組織が必要であると存じます。
また、町家には観光資源のみならず、「飛騨の匠」と呼ばれる伝統的大工技術、飛騨の木材をふんだんに使用された地域資源、打ち水や雪かき、祭りの開催などの助け合いや町内会活動の、居住することで発生する近隣とのコミュニケーションがあります。
また、町家の再生を核として、人の在り方も考えていく必要もあります。
町は職と住が一体となってはじめて動き出すものであり、どちらが欠けても突出してもバランスが崩れてしまいます。また、利便性を追求するだけでなく、適度な歩み寄り、手間をかけることも必要です。
当センターでは、より具体的で現実的な町家の利用を考えるために、建築・不動産・金融・都市計画の専門家と連携し、個別の事案に対応していきたいと存じます。
また、平成22年度 国土交通省 長期優良住宅等推進環境整備事業 におきまして、当センターの提案いたしました「飛騨高山 町家再生による住替え・二地域居住推進事業」が事業採択され、町家調査、専門家等によるワークショップの開催、町家再生・住替え相談センターの開設、住替え支援BOOKの発行を行うことといたしており、現在随時行動に移しております。
また、本センターの恒久的活動を目指し、NPO法人への申請も現在準備いたしております。
今後とも皆様方のご理解・ご協力を賜り、本センターが末永く活動していくよう進めてまいる所存でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
飛騨高山 町家再生・住替え支援センター
代表理事 下本 一伸
副理事長 蓑谷 雅彦
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Posted by hidamachiya at 14:37│Comments(0)